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さいぼーぐきゅーてぃー君が僕のたった1人の会話相手。

どくんどくんと僕の心臓の手助けをしてくれる。誰とも会話が出来ず寝たきりの僕に取って、僕一緒に笑ったり泣いたりしてくれるのは、人工心臓だけだ。
だから僕は、この心臓に名前をつけた。

この体になってから僕は僕の見た目を見れたことないが、ソシャゲのガチャで言えばNレア中のNレア。素材にされる何の思い入れも抱けない醜い身体になっていると思う。

熱いと寒い以外の感覚が存在しない。けど真っ暗な意識の中で、ただ体が存在しているというのだけはわかる。
恐らく僕は、植物人間となってしまったのだろう。

きっと普通に生活してる人は知らない。

植物人間の脳みそが、自分の人工心臓にさいぼーぐきゅーてぃー君という変な名前をつけていることなんて。

あと何年生きらのかは知らない。でも、一人でボケ続けようと思う。それが唯一の娯楽だから。
公開:25/04/24 22:01

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