近所の神社にて

近所の神社に猫が住み着いている。私はこの猫が、実は神様ではないか睨んでいる。
その証拠に猫の行動は理解できない。頭を撫でると喜ぶ日もあれば、怒る日もある。
ご飯を持ってくると喜んで食べたかと思いきや、すぐに飽きて食べなくなる。かと思ったら平らげている。
うにゃうにゃとこちらに話しかけてくるも、その声に耳を傾けようとするとどこかに行ってしまう。実に自分勝手だ。
だが、そんな理解できないところがまさに神様そのものだと思う。
神様に願いを叶えてもらうというのは、猫に言う事を聞かそうとするのと同じではないか？そう思うと猫も神様みたくを大切にしなきゃな…という気持ちが芽生えてくる。
私は猫の抜けた髭をお守りとして持っている。
鰯の頭も信心から。方向音痴な私が少しでも道に迷わなくなりますように、と願いを込めるとこの髭は必ずこの神社へと私を導いてくれる。
私は神様を信じていない。でも猫様なら信じられる。