最初に出会った

腹減ったなぁと呟きながら男は家の中で探し物をしていた。遂に白い封筒を見つけた、しめしめ。
中に手紙が入っているぞ、これは親父の字だ。
伝言：お前の探し物は見つかったか、私はお前に脛を齧らせて来たが、もう何も無い。これからは、お前一人で探し物を見つけるのだ、いいな　最初に出会った人について行くと、きっと良い事が有ると書かれていた。
男は少し涙したが、空腹だったので取り敢えず飯を食べに行く事にした。家を出た途端、犬がこちらに走って来る。男は咬まれる事を恐れつつも犬の紐を掴んだ。後から老人がかけて来て、近くの農園の者ですが丁度昼飯を食べようとした時犬が逃げ出し、貴方に捕まえてもらったので助かりましたとお礼を言った。その時男のお腹がグーッと鳴った。
老人は男を昼食に誘い、この農園を手伝ってくれる人を探していると話したが、男は自分の探していた所だと、手紙の事を思い出し、ここで頑張ってみる事にした。