万国廃墟博覧会

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22世記末、日本で万国廃墟博覧会、廃博が開幕された。提唱されたのは21世紀末、世界は衰退の一途を辿っていた。理由はいくつもある。災害、気候変動、地域戦争、人口減少など。しかし誰もが悲観したわけではない。従来の成長路線から歴史はポスト産業社会へと主張する人もいた。転換期であった。古い世代は成長、明るい未来を夢みるばかりで議論はすれ違い。やがて世代交代。次の世代で規模縮小、人口減少でも今あるもので何とかやっていく社会となる。人類は内省的、思弁的になり廃墟への関心が高まった。廃墟こそ人類の生き方を考える空間。第一回廃博は衰退先進国の日本で。シンボルは軍艦島だ。
廃博は準備に百年かけた。廃墟は急には作れない。ピラミッドやギリシャ神殿に似たいろんな廃墟パビリオン。日本館は建てた団地に人々が居住して退去し廃墟とした。
廃博は初日から人気。入場は一日10人まで。慌てる必要はない。会期は百年あるのだから。
その他
公開:25/04/14 07:00

たちばな( 東京 )

2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。

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