6
8
スマホにラインが入り、東口に行くと由美が待っていた。
「ごめん。西口と東口、間違えちゃったよ」
「この駅、両方の出口前に噴水があるから、よく間違えるの。携帯がない頃は、別々の噴水前で待っていて、喧嘩したカップルもいたみたい」
「待ちくたびれるもんな」
「私、六時間待ってた人知ってるよ」
「すごいね」
「十時待ち合わせで、夕方の四時まで待ってたんだって」
「で、どうして気づいたの?」
「駅員が来て、ずっとお待ちですが、西口と東口、お間違えじゃないですかって」
「へえ」
「互いに思い込んでたの」
「それで、どうなった?」
「さすがに帰っただろうと思って行ったら、まだお父さん待ってたんだって」
「お父さんって、もしかすると、それ由美のご両親の話?」
「そう。それが最初のデートで、その時、互いにこの人しかいないって思ったんだって」
「いい話だね」
「でしょ」
「じゃあ行こうか」
「うん」
「ごめん。西口と東口、間違えちゃったよ」
「この駅、両方の出口前に噴水があるから、よく間違えるの。携帯がない頃は、別々の噴水前で待っていて、喧嘩したカップルもいたみたい」
「待ちくたびれるもんな」
「私、六時間待ってた人知ってるよ」
「すごいね」
「十時待ち合わせで、夕方の四時まで待ってたんだって」
「で、どうして気づいたの?」
「駅員が来て、ずっとお待ちですが、西口と東口、お間違えじゃないですかって」
「へえ」
「互いに思い込んでたの」
「それで、どうなった?」
「さすがに帰っただろうと思って行ったら、まだお父さん待ってたんだって」
「お父さんって、もしかすると、それ由美のご両親の話?」
「そう。それが最初のデートで、その時、互いにこの人しかいないって思ったんだって」
「いい話だね」
「でしょ」
「じゃあ行こうか」
「うん」
恋愛
公開:25/04/06 10:03
老後の楽しみに、短いものを時々書いています。
ログインするとコメントを投稿できます