息子の将来の夢

「僕、大きくなったら父さんみたいなヒーローになりたい！今は泣き虫で意気地なしな僕でも、大きくなったら絶対ヒーローになるんだ！父さんみたく、たくさんの人を助けるんだ！」

夢を語る息子の頭を俺は優しく撫でた。

「お前なら、絶対になれる。父さんが保証するぞ！」

俺の言葉に息子は笑った。
この子は俺の実の息子ではない。俺が悪の組織の研究室から助け出した、何でも願い事を１つだけ叶える悪魔の子だ。
息子には１つだけ叶えられる願いを自分の為に使ってほしい。
そうすればきっと息子は俺を越えるダークヒーローになれる。俺はそう信じている。