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公園のベンチに泉の女神がぽつんと座っていた。話しかけてみたところ、近年泉に斧を落とす人がおらず仕事がなくなり路頭に迷っているのだという。
「斧を落とす人どころか何かを落とす人がいない。いるのはペットボトルを泉に投げ入れる人くらい。しかもみんな私のことを知っているから正直に『自分が落とした』と言う。罰の与えようがないから毎日がマンネリだ」
ため息をつきながら肩を落とす女神を見ていたらなんだか気の毒になってきた。
少しでも助けになるなら、と思った私はある提案をすることにした。
「うちの近所で再就職しませんか?」
数日後の朝、様子を見に行ってみると女神は生き生きと働いていた。
「お前が出したのはこのゴミ袋か、それともこっちのゴミ袋か」
「いえ、私が出したのはあっちのゴミ袋です」
「正直でよろしい。が、プラスチックゴミは明日だ。持ち帰れ!」
「斧を落とす人どころか何かを落とす人がいない。いるのはペットボトルを泉に投げ入れる人くらい。しかもみんな私のことを知っているから正直に『自分が落とした』と言う。罰の与えようがないから毎日がマンネリだ」
ため息をつきながら肩を落とす女神を見ていたらなんだか気の毒になってきた。
少しでも助けになるなら、と思った私はある提案をすることにした。
「うちの近所で再就職しませんか?」
数日後の朝、様子を見に行ってみると女神は生き生きと働いていた。
「お前が出したのはこのゴミ袋か、それともこっちのゴミ袋か」
「いえ、私が出したのはあっちのゴミ袋です」
「正直でよろしい。が、プラスチックゴミは明日だ。持ち帰れ!」
公開:25/04/09 12:34
山吹橙子(やまぶきとうこ)と申します。趣味で小説にチャレンジ中の平凡な会社員です。
楽しい話、ツッコミたくなる話が書けるよう日々精進しています。
ど素人のひよっこですがよろしくお願いします!
※コメント下手ゆえ、⭐︎の押し逃げをすることがあります。お許しください。
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