空っぽの宝箱

2
3

蓋に手を伸ばす。この瞬間が、いつも緊張する。
かぱり。蓋を開ける。その中には…何も無かった。空っぽだった。

それを見た瞬間、私は、嬉しくなった。思わずガッツポーズを取ってしまうほど。

小さい頃から偏食の息子の、ご飯粒一つ残されていない、空っぽのお弁当箱。
これが、私にとって何よりの宝箱。
その他
公開:25/04/08 06:52

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容