ネコと名前

0
2

 獲ったネズミを、兄弟に横取りされてしまうので、ネコは、ネズミの体に、爪で、自身の名前を彫っておこうと思った。
 しかし、いざ名前を彫ろうとした時、ネコは、自身には名前がないことに気づいた。
 ネコは、名前をつけてもらうため、顔見知りのニンゲンの老人の家に行き、その家で飼われることにした。
 老人たちをはじめとしたニンゲンは、ネコを歓迎した。
 ネコは名前を与えられた。そして、ネコは毎日、たくさんの餌も与えられた。
 ネコは毎日満腹で過ごした。だから、いつの間にかネコは、ネズミの獲り方を忘れた。
ファンタジー
公開:25/04/02 21:32

六井象

短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容