ごっこ
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小学校で飼育委員をやっている。
ある日、飼育小屋の掃除のために、朝早く学校を訪れると、飼育小屋の方が騒がしい。ニワトリの激しい鳴き声が聞こえてくる。
飼育小屋に行き、中を覗くと、地べたに、中年の、見たことないおばさんが座っていた。その周りでニワトリたちが騒いでいる。
「何してるんですか?」
僕が恐る恐る尋ねると、おばさんは、
「お母さんごっこ」
と答えてお尻をずらした。
おばさんのお尻の下には、ニワトリたちが産んだ、卵があった。おばさんは卵を温めているらしい。
僕はどうしていいかわからず目を逸らすと、おばさんの足元に、小さなカードが落ちているのに気づいた。そのカードをよく見ると、それは、産婦人科の診察券だった。ぼろぼろの診察券だった。
ある日、飼育小屋の掃除のために、朝早く学校を訪れると、飼育小屋の方が騒がしい。ニワトリの激しい鳴き声が聞こえてくる。
飼育小屋に行き、中を覗くと、地べたに、中年の、見たことないおばさんが座っていた。その周りでニワトリたちが騒いでいる。
「何してるんですか?」
僕が恐る恐る尋ねると、おばさんは、
「お母さんごっこ」
と答えてお尻をずらした。
おばさんのお尻の下には、ニワトリたちが産んだ、卵があった。おばさんは卵を温めているらしい。
僕はどうしていいかわからず目を逸らすと、おばさんの足元に、小さなカードが落ちているのに気づいた。そのカードをよく見ると、それは、産婦人科の診察券だった。ぼろぼろの診察券だった。
ホラー
公開:25/04/01 21:54
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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