視線の先に

「私達、離れ離れになっても、ずっと、ずーっと友達でいようね！約束だよ！」

今日、遠くへ引っ越す彼女が僕の両手を握り、涙を流す。
僕は心ここにあらずといった感じで彼女の目を見つめる。
見つめ合う僕ら。でもそこには大きな温度差がある。
そりゃ、僕だって泣きたいさ。でも泣けない。
『僕、大人になったらキミを迎えに行くよ。だから、僕と結婚してくれ！』
僕はさっき彼女にそう告白した。
その返事がこれだ…
遠回しにフラれた僕。悲しさ×２。ちくしょう…泣きたいのはこっちだよ！