隣の芝生

「地球の皆さん。遠路はるばるM星までお越しいただきありがとうございます」
20代くらいのすらりと背の高い男性が待っており、地球の派遣隊 隊長と握手を交わした。
「私が皆様をご案内します。まずは我々の星の施設をご紹介します」
「ありがとうございます。今日という日を楽しみにしていました」

　派遣隊は首都にある官公庁や、商業施設などを案内された。そして最後に病院の紹介を受けた。

「見てください。隊長。赤ちゃんがこんなにたくさんいますよ。街中も若者だらけで、老人は数えるほどしかいませんでした。人口がどんどん増えているんですね」
「ああ。そうだな。M星の代表も若いのに大役を任されている。地球とは大違いだな」

　そして視察団は会議室に案内された。
「こちらの施設の見学はいかがだったでしょうか。もう少し詳しく説明差し上げます。
ええと、こちらの老人ホームですが・・・」