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息子と凧揚げをしていたら、空から白い糸が下りてきた。
「父さん、あの糸何?」
「きっと誰かが凧揚げしていて、糸が切れたんだ」
「でも糸の先に何もついてないよ」
「そうだな。何だろう」
糸が近づいてきたので、何気なくつかんでみた。するとすごい勢いで糸が上にひっぱられていく。
「こりゃ何だ!」
離そうとするが、手に糸が絡みついて離れない。俺はいつの間にか雲の上まで引っ張り上げられていた。
そこにはひげを生やし、白い着物を着たじいさんが何人もいる。糸はその中の一人が持つ竿についていた。
「おおっ釣れた、釣れた」
じいさんたちは手を叩いて喜んでいる。
「天上に置いておくわけにもいかんから、戻してやろうか」
「キャッチ・アンド・リリースじゃな」
その言葉と同時に、俺は真っ逆さまに落下。しかし最後はふわりと地面に着地した。
「父さん、どこ行ってたの?」
「神様の道楽に付き合ってたのさ」
「父さん、あの糸何?」
「きっと誰かが凧揚げしていて、糸が切れたんだ」
「でも糸の先に何もついてないよ」
「そうだな。何だろう」
糸が近づいてきたので、何気なくつかんでみた。するとすごい勢いで糸が上にひっぱられていく。
「こりゃ何だ!」
離そうとするが、手に糸が絡みついて離れない。俺はいつの間にか雲の上まで引っ張り上げられていた。
そこにはひげを生やし、白い着物を着たじいさんが何人もいる。糸はその中の一人が持つ竿についていた。
「おおっ釣れた、釣れた」
じいさんたちは手を叩いて喜んでいる。
「天上に置いておくわけにもいかんから、戻してやろうか」
「キャッチ・アンド・リリースじゃな」
その言葉と同時に、俺は真っ逆さまに落下。しかし最後はふわりと地面に着地した。
「父さん、どこ行ってたの?」
「神様の道楽に付き合ってたのさ」
ファンタジー
公開:25/03/20 16:45
老後の楽しみに、短いものを時々書いています。
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