突き刺さる告白

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一目惚れだった。
入学式の日、教壇に立った彼の凛々しいその姿に一発でやられてしまった。
生徒と教師。
そんな関係じゃ思いは心に秘めるしかなくて、誰かに相談するにも出来なくて思いは募るばかり。
好きだとかカッコいいだとか何度、心で言ったと思う? 心の中で叫んだと思う?
卒業までの3年間、ずっと一途に思ってた。
卒業したらもう会えない、そう思ったら……言わずに後悔するよりも言って後悔しようと思えた。
返事は分かりきっているんだけど……ね。
「先生。私、先生のことが……大好き!」
その瞬間、言葉の一文字一文字が先生に向かって飛んでいった。
「ごめん。俺とお前は……」
先生は全身を使い、私の言葉を一文字ずつ受け止めて跳ね返した。
その姿があまりにも面白くて、何度も告白した。
気持ちが晴れた時、先生の心に跳ね返しきれなかった言葉が突き刺さっていた。
「好きだ」
「……先生、ごめんなさい」




公開:25/03/22 09:25
告白

Mi-sya

自由気ままに。
よろしくお願いします。

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