R.I.P
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引きこもり歴30余年の俺に、親が家で出来る単発のアルバイトを持ってきた。新商品のレビューだとか。
めんどくせぇと思ったが、どうやら画期的発明品らしい。
『Rest in Place』と名付けられたその小さなカプセルは、どういう理屈かは知らないが人が小さくなって中に入ることができ、外部からの影響は受けず、空調も季節に合わせて完璧、食料品も娯楽品も願うままに手に入るという引きこもりの夢みたいな発明だ。
両親は一週間のおためしだと言っていたが、小言を言われることもなくなるので、ずっと居座ってやろうとほくそ笑みながら、俺はカプセルの中に入った。ああ、話通り快適だ。
「ではお願いします…もう、私達の手には負えなくて…」
女性が泣く泣くカプセルを白衣の男に渡す。白衣の男はもう大丈夫ですよ、とカプセルを受け取り、カプセルに鍵を掛ける。
「ここが墓場だと彼はずっと気付きませんよ」
めんどくせぇと思ったが、どうやら画期的発明品らしい。
『Rest in Place』と名付けられたその小さなカプセルは、どういう理屈かは知らないが人が小さくなって中に入ることができ、外部からの影響は受けず、空調も季節に合わせて完璧、食料品も娯楽品も願うままに手に入るという引きこもりの夢みたいな発明だ。
両親は一週間のおためしだと言っていたが、小言を言われることもなくなるので、ずっと居座ってやろうとほくそ笑みながら、俺はカプセルの中に入った。ああ、話通り快適だ。
「ではお願いします…もう、私達の手には負えなくて…」
女性が泣く泣くカプセルを白衣の男に渡す。白衣の男はもう大丈夫ですよ、とカプセルを受け取り、カプセルに鍵を掛ける。
「ここが墓場だと彼はずっと気付きませんよ」
その他
公開:25/03/13 07:45
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