8
7
「朝、教室にお花を持ってきて飾ってくれる人がいます」
担任の南先生がみんなに話してくれた。誰だろう?
「先生が言ってた子って由衣ちゃんだよ。見た子がいるって」
「そうなんだ」
噂で、いつの間にか私になっている。私はそんな偽善者じゃないぞ。
確かめてやろうと思い、朝早く学校に来て、掃除用具入れに隠れて見ていた。まだ誰もいない教室のドアが開き、花を持った女の子が入って来る。
(ええっ! あれは私?)
もう一人の私は、花瓶の水を替えると、花を挿して教卓に置く。そして教室を片付け始める。そのうちにみんなが登校してきた。
「由衣ちゃんありがとう」
「やさしいね」
同級生に囲まれながら、その子は私のいる掃除用具入れの方を見ている。出られない。どうしよう。
昨日、変な夢を見た。朝、教室にお花を飾っていたら、もう一人の私が掃除用具入れの中から、こっちを見ている。
なんか嫌な子だったな。
担任の南先生がみんなに話してくれた。誰だろう?
「先生が言ってた子って由衣ちゃんだよ。見た子がいるって」
「そうなんだ」
噂で、いつの間にか私になっている。私はそんな偽善者じゃないぞ。
確かめてやろうと思い、朝早く学校に来て、掃除用具入れに隠れて見ていた。まだ誰もいない教室のドアが開き、花を持った女の子が入って来る。
(ええっ! あれは私?)
もう一人の私は、花瓶の水を替えると、花を挿して教卓に置く。そして教室を片付け始める。そのうちにみんなが登校してきた。
「由衣ちゃんありがとう」
「やさしいね」
同級生に囲まれながら、その子は私のいる掃除用具入れの方を見ている。出られない。どうしよう。
昨日、変な夢を見た。朝、教室にお花を飾っていたら、もう一人の私が掃除用具入れの中から、こっちを見ている。
なんか嫌な子だったな。
ファンタジー
公開:25/03/05 19:21
老後の楽しみに、短いものを時々書いています。
ログインするとコメントを投稿できます