キラキラ
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ボロアパートの、夏の、小さな部屋。窓辺に脳味噌が一つ置かれている。その部屋に住む男が、自身の脳味噌を虫干ししているのだ。
男は布団に寝転がり、ぼんやりとその脳味噌を眺めている。
そこへ、一匹の蚊が飛んでくる。
蚊は脳味噌にとまる。そして口の針を刺す。吸う。そして飛び立つ。
それに気づいた男が立ち上がり、蚊を叩き潰す。男の手に、蚊の死骸とともに、キラキラした物がへばりついている。
何か大切な思い出を失ったらしい、と男は気づく。
だが、それが何だったのか、もはや男は思い出せない。
男は布団に寝転がり、ぼんやりとその脳味噌を眺めている。
そこへ、一匹の蚊が飛んでくる。
蚊は脳味噌にとまる。そして口の針を刺す。吸う。そして飛び立つ。
それに気づいた男が立ち上がり、蚊を叩き潰す。男の手に、蚊の死骸とともに、キラキラした物がへばりついている。
何か大切な思い出を失ったらしい、と男は気づく。
だが、それが何だったのか、もはや男は思い出せない。
ホラー
公開:25/03/04 14:17
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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