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「たっくん帰るよ」
息子は砂場に夢中で聞く耳を持たない。何度も呼ぶが無反応、違和感を覚えた。
「たっくん?」肩を掴むとすくと息子は立ち上がった。
「たっくんじゃない。まーくんだよ」
「どうしたの、たくみくんでしょ」
息子は頭を振った。「ぼく、まさしくんだよ」
戸惑う私と息子のやり取りを見ていた老人が話しかけてきた。
「おや、この公園は初めてかな」「何度も来てますが…」
「ここは名前を授かる公園なんじゃよ」
警戒心が芽生える。
「坊やは、認められたからまーくんを授かったんじゃ」
「何の話ですか」
「砂場が好き子じゃった」
「その言い方だと死…」
「生きとるよ。今年四十になるワシの息子じゃ」
話が見えない。
「たっくん、帰ろう」息子の手を引く。
「この公園の名前は知ってるかな」
「タコ公園ですか」「それは遊具からの愛称じゃ。ここはな…」
「襲名公園じゃ。砂場好きの坊やは三代目まーくんじゃ」
息子は砂場に夢中で聞く耳を持たない。何度も呼ぶが無反応、違和感を覚えた。
「たっくん?」肩を掴むとすくと息子は立ち上がった。
「たっくんじゃない。まーくんだよ」
「どうしたの、たくみくんでしょ」
息子は頭を振った。「ぼく、まさしくんだよ」
戸惑う私と息子のやり取りを見ていた老人が話しかけてきた。
「おや、この公園は初めてかな」「何度も来てますが…」
「ここは名前を授かる公園なんじゃよ」
警戒心が芽生える。
「坊やは、認められたからまーくんを授かったんじゃ」
「何の話ですか」
「砂場が好き子じゃった」
「その言い方だと死…」
「生きとるよ。今年四十になるワシの息子じゃ」
話が見えない。
「たっくん、帰ろう」息子の手を引く。
「この公園の名前は知ってるかな」
「タコ公園ですか」「それは遊具からの愛称じゃ。ここはな…」
「襲名公園じゃ。砂場好きの坊やは三代目まーくんじゃ」
ファンタジー
公開:25/03/07 00:39
まずは自分が楽しむこと。
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