催眠ごはん

　最近米が高い。ここ一年で急激に値上がりしてしまい、白米好きの僕にとってはかなり深刻な問題だ。節約のためご飯を食べる量を減らしてみたが、お腹いっぱい食べられないのはかなりストレスがたまる。

　そんな中ある企業が「催眠ごはん」というパックご飯を開発した。通常の1/3ほどのサイズの小さいパックご飯だが、レンジでチンした後パックを開けるとその湯気の匂いで催眠にかかり、お腹いっぱい食べた気になるのだという。

　これは僕にぴったりの商品だ！
　僕はさっそく催眠ごはんを購入した。今日の夕食はお腹いっぱいになろうとご飯のお供もたくさん準備した。納豆、海苔、塩昆布、どれもご飯が進むものばかり。
　ところが予期せぬ事態が発生。温めたパックのフタを開けても全く催眠にかからないのだ。愕然とする僕。
　きっと電子レンジ待ちの間に混ぜていた納豆の匂いで催眠ごはんの湯気の匂いがわからなくなったせいだ。大誤算…