難関校に入学した話

俺は今年の春から難関高校に通う。
幼馴染の彼女が「私、バカだからさ、頑張ってもここが限界だってよ」と笑って話すものだから、俺も成績を調整し、その高校が丁度いいと周りに思わせた。
テストの点が良すぎてもだめだし、悪すぎてもだめ。手加減って本当に難しかった。
でも、努力の甲斐あってなんとか合格できた。
もちろん、彼女も一緒だ。
成績が似た者同士、一緒に勉強しようぜと誘い、彼女と共に過ごす時間を増やした。
勉強に身の入らない彼女をその気にさせるのは本当に難しかった。
でも、努力の甲斐あってなんとか合格してくれた。
「高校もお前と一緒かよ～」と笑う彼女。
俺が陰でどれ努力していたか知る由もないだろう。
だがまあ、俺が本当に頑張らないといけないのはここからだ。
彼女に幼馴染ではなく、異性として意識してもらう。片思いからの卒業。
俺は、彼女の、彼氏になる！
長いようで短い、３年間の始まりだ。