かずかぞえ

夕食が出来るまでの間、僕は暇つぶしに自分の指を数えていた。

１本、２本、３本、４本、５本、６本、７本、８本、９本、１０本、１１本、１２本、１３本、１４本、１５本、１６本、１７本、１８本、１９本、２０本。

両手両足合わせて２０本。それを何度も繰り返す。

１本、２本、３本、４本、５本、６本、７本、８本、９本、１０本、１１本、１２本、１３本、１４本、１５本、１６本、１７本、１８本、１９本、２０本、２１本…２１本！？

数え間違いだろうか？指が１本多い。
もう一度数え直す。

１本、２本、３本、４本、５本…あれ？両足と左手の指がなくなっている。

焦った僕はもう一度指を数え直す。

１本、２本、３本、４本、５本、６本、７本、８本、９本、１０本、１１本、１２本、１３本、１４本、１５本、１６本、１７本、１８本、１９本、２０本。

元通りになった両手両足の指を見て、僕はもう数を数えるのをやめた。