すごい気配り

夫は少々昭和気質なところがあります。家事の殆どを私に任せ、自身は仕事に没頭する人でした。
私はそんな夫に少し不安を抱いています。もうすぐ子どもが生まれるというのに、このままで大丈夫か？
大丈夫ではなかったです。赤子の世話と家事の両立。目の回るような忙しさにいつ倒れてもおかしくなかったです。
その日もやっと子供を寝かしつけた後、溜まった食器を洗わなきゃ…と台所に向かいました。
食器は綺麗に片付いていました。さらに洗濯物も綺麗に畳まれていました。
これをやってくれたのは夫でしょう。満足に家事が出来ていないは私は怒られる…そう思っていました。
「残業規定が超えそうだ。今日はもう、休みなさい」
夫は家事をきちんと仕事として捉えてくれていました。
「あとこれ。有休申請書と残業手当。君は働きすぎだ。労働環境の相談を俺にもしてくれ」
夫は少々昭和気質なところがあります。この不器用さがその証明です。