すごい気配り

来週伺うお得意様への手土産を何にしようかと考えていると、後輩から「お得意様の最寄りのコンビニのコンビニギフトはどうですか？」と提案された。そんないかにも手抜きって感じの手土産、ビジネスマンとしてどうかと思う。
「そうですか？最寄りのコンビニの、カウンターに並んでいる時ふと目に入るあのギフトが自分のものになるんですよ。嬉しくありません？」
想像してみる。レジの後ろに飾られたあれがウチにある。その優越感に思わず頬が緩む。
「最寄りのコンビニの話から広げれば、商談もスムーズにいくと思うんですが？」
この後輩、営業成績はかなりいい。そのアドバイスを受け入れてみるか…
でもその前にそれが本当に通用するか、試してみたくもなった。

私は１０年ぶりに実家に帰ってきた。
母は私を温かく迎えてくれたが、父は私を一瞥するや鼻を鳴らす。
そんな父にコンビニギフトを差し出すと「お前、あれを買ったのか！」と笑った。