後光差す本棚

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私は本を読むのは基本布団の中と決めている。だってどうしても百面相になってしまう。読み出すとその中のキャラクターや出来事にいちいち心が動くから。普段は周りから引かれるくらい無表情な私は、そんな表情の変化を家族にすら見られるのが嫌で今日も隠れて本を読む。それなのに、私が十五になったその日の夜、いつも通りに本を取ろうとすると本棚が眩しく光りはじめた。ゲーミングなんちゃらみたいな感じで眩しくて仕方ない。あまりの眩しさから目を閉じ本を引き抜く。布団の中に引き込んでページを開くと……畜生、お目当ての本じゃない。そんな夜が続いたある日、隣の家に住む同級生から「お前ん家、夜になるとピカピカしてっけどあれ何?」と聞かれる。そいつは昔、私が本を読んでいるとき顔が面白いことになってると指摘した奴。つい理由を話すと「面白い。見に行きたい!」って……。実は私はずーっと前からこいつの事が好……。どーなる、私
青春
公開:25/02/18 07:01
更新:25/02/18 08:25

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