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改札を抜けるとICカードに文字が現れた。
マスクの下で鼻をすする。……この文字はなんだ?
「え!私、今日恋愛成就♪」
「いーなー、あたしはなーんもなし」
改札を抜けた高校生たちが、お互いのICカードを見せ合い一喜一憂していた。よく見ると、改札から出てきた人のほとんどがICカードをチラリと確認して小さく表情を変えている。
「お客様、お困りですか?」
隅でぼーっと突っ立っていたからか、私を心配した駅員さんに話しかけられたので、倦怠感でまわらぬ思考をフル回転させて一連の流れを尋ねてみた。
「あちらはお守り改札でして、この駅を利用する皆さんの中で、助けを必要としている方を改札が見極め、ICカードにご利益を授けてくれるんです。少し拝見……」
私からICカードを受け取った駅員さんが微笑む。
「もうすぐ治りそうですね、風邪」
なるほど、私のICカードには極太の【病気平癒】が光っている。
マスクの下で鼻をすする。……この文字はなんだ?
「え!私、今日恋愛成就♪」
「いーなー、あたしはなーんもなし」
改札を抜けた高校生たちが、お互いのICカードを見せ合い一喜一憂していた。よく見ると、改札から出てきた人のほとんどがICカードをチラリと確認して小さく表情を変えている。
「お客様、お困りですか?」
隅でぼーっと突っ立っていたからか、私を心配した駅員さんに話しかけられたので、倦怠感でまわらぬ思考をフル回転させて一連の流れを尋ねてみた。
「あちらはお守り改札でして、この駅を利用する皆さんの中で、助けを必要としている方を改札が見極め、ICカードにご利益を授けてくれるんです。少し拝見……」
私からICカードを受け取った駅員さんが微笑む。
「もうすぐ治りそうですね、風邪」
なるほど、私のICカードには極太の【病気平癒】が光っている。
その他
公開:25/02/13 20:15
作品を開いてくださりありがとうございました~。
もし気が向いたら、また遊びに来てください♪
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