怖いマーケティング

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「マスター、今日は」
「いらっしゃいませ。暑いですね」
「ホントね。本屋の帰りなんだけど。最近、マーケティングの良い本が、少なくなってきて」
「そうですか」
「“文章の作品”の売り先を、考えてみたんだ」
「ホラー小説を書きたい、と言われてましたね」
「そう。いろんなアイデアを、お話にして、親しんでもらいたいんだ」
「なるほど。具体的にはどんな話です?」
「うん。“ことば”は、無限にニーズを生み出せると思う。でも、アイデアは無限に出せるのではなく、生み出しやすい分野があるんだよ」
「へぇ」
「たとえば“恋愛”。恋バナは無限だね。そして“事件”。ミステリとかね。それと、僕が好きな“ホラー”」
「はぁ、なるほど」
「ニーズに向けてターゲットを設定して、供給する。お話のマーケティングだね」
「ほぅ。ホラーやお化けは無限に生み出せるわけですか」
「かもね」
「あまり物騒な世の中を作らんでくださいね」
ホラー
公開:25/08/03 20:33
更新:25/08/03 21:28
ホラー マーケティング 小説 ニーズ 需要 供給 喫茶店

tamaonion( 千葉 )

雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。

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