花火の残り香
6
5
混雑するからと、河川敷の花火会場に残っていた。私たちみたいなカップルがまばらに。チカチカと赤い棒を振るスタッフの方がもう多いかもしれない。
暗くて顔はよく見えないけど他愛のないことを色々話した気がする。
街にはまだまだ人がいる。歩行者天国で灯りが消えた信号機。親に手を引かれ、小さな兄弟が夜を闊歩する。
駅が近づいていく。着慣れない浴衣、選んでいたら前の休日は潰れてしまった。
「じゃ、また学校で。あ、そうだ」
駅のホーム、彼は逡巡した後、はにかんだ。
「浴衣、すっごく似合ってる。勿論キレイだけど、それ以上に似合ってる。一緒にいてそう思った」
不意を突かれた。夕方の反応が100%なら300%位の褒め言葉だ。
「ありがとう、嬉しい」
電車が来る。少しタメを作る。
「でも、もっと早く言えあほ!」
あっかんべーをして、乗り込む。ドアが彼を残して閉じる。
「私もすっっごく楽しかった!また月曜!!」
暗くて顔はよく見えないけど他愛のないことを色々話した気がする。
街にはまだまだ人がいる。歩行者天国で灯りが消えた信号機。親に手を引かれ、小さな兄弟が夜を闊歩する。
駅が近づいていく。着慣れない浴衣、選んでいたら前の休日は潰れてしまった。
「じゃ、また学校で。あ、そうだ」
駅のホーム、彼は逡巡した後、はにかんだ。
「浴衣、すっごく似合ってる。勿論キレイだけど、それ以上に似合ってる。一緒にいてそう思った」
不意を突かれた。夕方の反応が100%なら300%位の褒め言葉だ。
「ありがとう、嬉しい」
電車が来る。少しタメを作る。
「でも、もっと早く言えあほ!」
あっかんべーをして、乗り込む。ドアが彼を残して閉じる。
「私もすっっごく楽しかった!また月曜!!」
恋愛
公開:25/08/03 09:49
初心者ですがよろしくお願いします。
心に浮かんだシーンを気ままに描いていきたいです。
同名で NOVEL DAYS でも活動しています。
ログインするとコメントを投稿できます