バク

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この国は穏やかで人々はいつも良い夢を見て暮らしていました。このままでは悪夢を食べるバクが絶滅してしまう恐れがあるので、国一番悪い夢を見続けているロケット研究家の博士の所に連れて行く事にしました。
博士はバク達を喜んで受け入れ、暫くはバクの研究だけをすると発表しました。
沢山のバク達が来てくれたお陰で朝はスッキリ気分で起きれ、一日中体調が良いので博士は自分の悪夢を食べてくれるバク達を有り難い存在だと感謝する様になりました。

博士は悪夢を見なくなり、いつの間にか気付くと周りのバク達は小さくなっていました。
これではいけないと、博士はロケット研究を再開しました。研究失敗の悪夢を見たり、ロケット達が宇宙を彷徨いながら地球に帰りたがっている夢を見て、うなされ続けたので、バク達は元気になり、今も博士と仲良く暮らしています。
SF
公開:25/08/02 07:56

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