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「あづい!!」
そう叫んで一足先に自転車で走り出したキミ。でもこないだ「暑いって言うな!暑くなるでしょ!」と怒ってたよね。
夏の太陽の下で帽子も被らず立っていたせいか、こめかみから滲む汗は少し頭を振れば垂れてきてしまうだろう。
軽く額を拭ってヘルメットを被ると、頭を焼く日差しから逃れられた。
「風が!気持ちいい!」
長い髪がたなびく後ろ姿は楽しそうで、きっと大きく口を開けて笑っているだろう。
ペダルを踏む度に浮かぶ汗を風が撫ぜる。それが擽ったくて私も笑った。
坂道だって、砂利道だって。キミと進む道のりは楽しい。
「海だ!」
目的地が見えた。ポツリと溜息をついたのはキミだったのかな。
「ねえ、このまま海沿いを走ろうよ」
ハンドルをぎゅっと握って、キミを追い越し走り出した。
「良いじゃん!」
風が止まないように、この時間が終わらないように、強くペダルを踏み込んだ。
そう叫んで一足先に自転車で走り出したキミ。でもこないだ「暑いって言うな!暑くなるでしょ!」と怒ってたよね。
夏の太陽の下で帽子も被らず立っていたせいか、こめかみから滲む汗は少し頭を振れば垂れてきてしまうだろう。
軽く額を拭ってヘルメットを被ると、頭を焼く日差しから逃れられた。
「風が!気持ちいい!」
長い髪がたなびく後ろ姿は楽しそうで、きっと大きく口を開けて笑っているだろう。
ペダルを踏む度に浮かぶ汗を風が撫ぜる。それが擽ったくて私も笑った。
坂道だって、砂利道だって。キミと進む道のりは楽しい。
「海だ!」
目的地が見えた。ポツリと溜息をついたのはキミだったのかな。
「ねえ、このまま海沿いを走ろうよ」
ハンドルをぎゅっと握って、キミを追い越し走り出した。
「良いじゃん!」
風が止まないように、この時間が終わらないように、強くペダルを踏み込んだ。
青春
公開:25/07/16 17:00
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