地球の花

ある日、地球に巨大な宇宙船が降り立ち、中から異星人が現れた。
彼らは、「地球」という未開の星の生活や文化を理解しようとせず、自らの星の価値観を押し付けた。
彼らにとって地球は、労働力や資源を搾取する為の星でしかなかった。

反抗する地球人は異星人の圧倒的に高度な兵器による攻撃で殺され、友好的な者も殺されるか奴隷にされた。

やがて、最初にやって来た異星人は地球を「発見した」と主張し、母星からさらに多くの者を呼び寄せた。
彼らは地球に住み着き、地球に家を建て、子孫を増やした。

数百年後、地球人の子孫は異星人の行為を「侵略」と呼ぶようになった。
異星人の子孫は、地球人の子孫に同調する者と、「時代」のせいだと弁明する者に分かれた。
そして、彼らは言った。
「過ちから何を学ぶべきか。」

その足元には、地球原産の花が、踏みつけられてもなお、力強く咲いていた。