シャボンだマン

「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛！石鹸を食っちまったよぁ」
「アナタが稼がないからでしょ？」
「そう言ってお前は、昨晩二人で取った山菜を食ってるじゃねえか、俺にも分けてくれよぉ、喋る度にシャボン玉が出てどうするんだよ！」
「あら良いじゃな～い、かわいらしいこと、大道芸で披露すれば？」
「こんなのウケるわけないだろ！」

　とは言いましたが、これが妻の言った通り大ウケで、口から出てくる意図もしないウサギやハートのシャボン玉にお客さんは大喜び。このアクシデントが主人公の転機となり、テレビにショーにと引っ張りだこ、各国を飛びまわるようになります。が、シャボンのようにブームが弾けるのも一瞬で、主人公とその妻は溜まった財産でのんびりと暮らすのでした。

「家でのんびりするのも良いけど、そろそろ運動しなきゃよね～」
「そうだな、今はこの膨らんだ腹をどうにかしたい」