牛と太陽

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愛子は言う。「あなたは温厚ね。」

真は言う。「あなたは、せっかちだ。」

愛子は情緒不安定。
イライラが他者に向くから、真が全て受け止める。

真は争うのが、嫌い。
でも、負けず嫌いなので、何食わぬ顔で、必ず、見返す。

愛子は言う。「あなたは、太陽のように明るい。」

真は言う。「あなたがいるから、俺は輝ける。」

真が愛子に出会った時、真の目には愛子がとても、眩しく見えた。

でも、愛子は闇を抱えていた。
真は愛子を闇から救い出したかった。

だから、真は常に輝いていなければならなかった。

輝く愛子を見たいから、自分が輝いて照らし続けることにした。

温厚な牛は、普段はぼーとしているが、ここぞという時、本気を出す。

輝く太陽も、皆が寝静まってている時は、地平線の下に沈むが、皆が本気の時は、照らし続ける。

牛も太陽も本質的には同じだ。
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公開:25/07/04 16:40

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