トッピング
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会社の昼休み、近くのラーメン屋に行った。食券機の前にわずかな列が出来ていて、順番を待っていた。自分の前にいたサラリーマンらしき男が、食券機に紙幣を入れ、ボタンを押した。味噌ラーメン。大盛り。半ライス。精神安定剤トッピング。慣れた手つきでそのボタンを押すと、サラリーマンらしき男は店の中に入っていった。俺が食券機の前に立つと、精神安定剤トッピングのボタンに『売切』ランプが点っていた。俺は店内を見た。客全員が、厨房の方をじっと見ていた。
ホラー
公開:25/07/07 17:55
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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