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鏡面のひび割れたカーブミラーは今日も俯いていた。もう通りを映すことができない、誰の役にもたてない。人々から忘れ去られたこのカーブミラーを修理してくれる者はいなかった。
「綺麗……」
ある日、一匹の蜘蛛がカーブミラーのひび割れを見て言った。
蜘蛛は糸を紡ぐのが大好きだったが、紡ぐ度に人間から疎まれることが続き自信をなくしてしまった。自分の糸はそんなに迷惑なものなんだ、どうしたら迷惑をかけないだろうと思い悩むうち、糸の紡ぎ方がわからなくなり、終いには糸が詰まるようになった。
「通りかかる誰かを気にかけて慎重に紡ぐのは大切。でも、思いきりよく紡いだ方がいい時もあるかも!」
蜘蛛はカーブミラーの向かいにある廃屋へ飛び移ると深呼吸して、自由に糸を紡ぎ出した。
人々から忘れ去られたひび割れのカーブミラー。しかし、その鏡面には夏空が堂々と輝き、向かいには花火のような蜘蛛の巣が陽光に煌めく。
「綺麗……」
ある日、一匹の蜘蛛がカーブミラーのひび割れを見て言った。
蜘蛛は糸を紡ぐのが大好きだったが、紡ぐ度に人間から疎まれることが続き自信をなくしてしまった。自分の糸はそんなに迷惑なものなんだ、どうしたら迷惑をかけないだろうと思い悩むうち、糸の紡ぎ方がわからなくなり、終いには糸が詰まるようになった。
「通りかかる誰かを気にかけて慎重に紡ぐのは大切。でも、思いきりよく紡いだ方がいい時もあるかも!」
蜘蛛はカーブミラーの向かいにある廃屋へ飛び移ると深呼吸して、自由に糸を紡ぎ出した。
人々から忘れ去られたひび割れのカーブミラー。しかし、その鏡面には夏空が堂々と輝き、向かいには花火のような蜘蛛の巣が陽光に煌めく。
その他
公開:25/06/30 00:00
更新:25/06/29 06:50
更新:25/06/29 06:50
後にも先にもこんなに
カーブミラーのことを考えた
6月はない(笑
毎日投稿チャレンジ【完】
達成やったー!
ありがとうございました(◍•ᴗ•◍)/”
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