オシャレさん

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「斎藤くん、いないんですか? 斎藤くん?」
 教師は辺りを見回す。
「はい、僕はここにいます」
 教師と共に、周りはギョッとする。

 『いたのかよ……』

 そして、彼はその度に満足していた。

 『僕は、オシャレだ。モテるのも時間の問題だ』

 女の子にモテるには、オシャレでなければならない。
 そのことを知った斎藤くんは、オシャレを勉強したのだ。
 そして学んだのだ。
 オシャレとは、悪目立ちしないことだと。
 すなわち、周囲に溶け込むことだと。
公開:25/06/29 16:19

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