カイト

4
5

「あっ!?そっちじゃないよぉ〜。ほらほら、いい子だからこっちにおいで〜」

問題用紙を埋め尽くす文字の草原。
その中を無邪気に跳ね回る一匹の白兎をペン先が人参の人参ペンで誘導しているのだが…中々うまくいかない。あとはこの子だけなのに…!どうやらこの兎はとても好奇心旺盛なようだ。今は【問7】の問題文に出てくるりんごとみかんの文字に鼻をひくひくさせて匂いを確かめている。

(うーん、果物が好きなのかな?)

今度はペン先が苺の苺ペンを兎の前に「おいで、おいで〜」とちらつかせてみる。兎は目をまんまるにして、苺ペンをぴょこぴょこ追いかけ始めた。

「きたーっ!!よしよし、こっちだよ〜」

試験終了まであと5分。
ついに兎が問題用紙から解答用紙へ飛びうつった!
はやる気持ちをおさえ、私は最終問題の解答欄へ答えの兎、耳の形が12の解兎(カイト)を導く…が、あと少しのところで急にコテンとお昼寝を始めた。
その他
公開:25/06/30 00:01
更新:25/08/12 13:59

ネモフィラ( 更新停止 )

読んだ人に笑顔になってもらいたいという想いから投稿し始めましたが、私の文章ではそういったものが届けられないのだろうなぁと気づかされました。

今は書こうと思うとただただ悲しくなるだけなので、もう投稿することはないかもしれません。
アカウントは残しますがこれ以降浮上することもないかと思います。

短い間でしたが今までありがとうございました!
たくさん学ばせて頂きました。
お元気で。

2025.9

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