みかん色のビブス
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「じゃあ、もういいわよ。絶交ね」
目が覚めると、私以外の3人が揉めていた。なんだこれは。せっかくの卒業旅行が台無しではないか。もしや、私が寝たのが原因なのではないだろうか。車を運転してくれている美香にも悪い気がする。
私の目が覚めたのがバレたのか、車内は静まり返った。もっと喋ってよ。ヒントを頂戴よ。かといって、尋ねる勇気は持ち合わせていない。ルームミラーで美香と目が合った。私に気付くと申し訳なさそうに眉毛を寄せた。女って怖い。女ながらにそう思った。
「キャー」
なんとこの静寂を打ち破ったのは助手席。信号待ちに扉が開けられ、みかん色のビブスが投げ込まれた。さすがにここまでは望んでいないが、空気を変えるという点においては称賛に値する出来事だ。
「なんでこのビブスを投げ込んだんだろうね」
この私の寝起き第一声がファインプレーとなり、そのみかん色は我が家にやってきた。一体どうしたものか。
目が覚めると、私以外の3人が揉めていた。なんだこれは。せっかくの卒業旅行が台無しではないか。もしや、私が寝たのが原因なのではないだろうか。車を運転してくれている美香にも悪い気がする。
私の目が覚めたのがバレたのか、車内は静まり返った。もっと喋ってよ。ヒントを頂戴よ。かといって、尋ねる勇気は持ち合わせていない。ルームミラーで美香と目が合った。私に気付くと申し訳なさそうに眉毛を寄せた。女って怖い。女ながらにそう思った。
「キャー」
なんとこの静寂を打ち破ったのは助手席。信号待ちに扉が開けられ、みかん色のビブスが投げ込まれた。さすがにここまでは望んでいないが、空気を変えるという点においては称賛に値する出来事だ。
「なんでこのビブスを投げ込んだんだろうね」
この私の寝起き第一声がファインプレーとなり、そのみかん色は我が家にやってきた。一体どうしたものか。
青春
公開:25/06/28 19:10
入院中の暇つぶしに始めました。
物語が好きです。
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