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まさに匠の技。

白く艷やかで繊細な角を白銀の匙で削り、研磨していく横顔の清廉さ。
作業場を満たすのはただ心地の良い静寂。己の呼吸さえも、この静けさにおいては雑音だ。

師匠の手元には磨き抜かれた豆腐一丁。その角には作業場へ射し込む朝陽がのって、ダイヤモンドの如く輝いている。触れれば簡単に壊れそうなくらいホロホロとした豆腐だったのに、今ではどうだ?ちょっとやそっとじゃ崩れない宝石のような硬さ。豆腐の魔術師とはやはりこの人のこと。何時間見ていても飽きることはない。

ーーりーん♪

師匠は削る手を止め、豆腐の角を白銀の匙で打つ。その音色に耳を澄ませ、また削り始める。完成は近い。最後はこうして豆腐の音色を聞いて微調整していくのだ。

ーーりーーん♪

削る

ーーりーーーーん♪

削る

ーーりーーーーーーーん♪

師匠が微笑む。
豆腐の角磨きに生涯を捧げる芸術家の横顔は鋭く、しかし柔らかい。
その他
公開:25/06/28 08:00
豆腐の角は芸術品!

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました♪

6月12日〜6月末まで勝手にチャレンジしていた毎日投稿を無事達成することができたので7月から夏休みに入りま〜す(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

ガーデンでは☆を押してくださったのがどなたかわからないシステムですが、そんな中☆を押してくださった方ありがとうございました!また、リアクション等されていなくとも作品を開き読んでくださった方がいらっしゃいましたとしたら、重ねて感謝申し上げます。貴重な時間を割いていただきありがとうございました!!

もちろん、いつも楽しいコメントをくれるあなたも心からありがとう♪
では、暫くばいばいぴょ〜ん!

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