長方形の拳銃
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あれを見つけたのは今から2年前か3年前。私が仕事で精神を病み、祖母の住む田舎の森でセミを採っていたときだった。
その日はクマゼミがたくさん採れた。それぞれ顔が社長によく似ており、よく泣いた。ざまあみろと思った。すると次の瞬間。
「ピシュカー」
突然、まばゆい光と鋭い機械音が森を包んだのである。そして私は見た。入道雲の隙間からこの黒い長方形の薄い箱が落ちてくるのを。さらに運命なのか。私の足元に落ち着いた。
「これは一体なんでしょうか」
それからなんだか怖くなって、そのまま祖母の家の庭に埋めた。
その年の秋に祖母が亡くなった。私は祖母の死をバネに元の職場に復帰し、そんなことなどすぐに忘れ今日まで働いた。
でも、さっきふと思いついた。
「そうか。あれは拳銃だ」
今日は定時退社日。明日は社長の誕生日。本物はどんな泣き声なんだろう。私はクマゼミに呼ばれるように田舎道を走らせる。
その日はクマゼミがたくさん採れた。それぞれ顔が社長によく似ており、よく泣いた。ざまあみろと思った。すると次の瞬間。
「ピシュカー」
突然、まばゆい光と鋭い機械音が森を包んだのである。そして私は見た。入道雲の隙間からこの黒い長方形の薄い箱が落ちてくるのを。さらに運命なのか。私の足元に落ち着いた。
「これは一体なんでしょうか」
それからなんだか怖くなって、そのまま祖母の家の庭に埋めた。
その年の秋に祖母が亡くなった。私は祖母の死をバネに元の職場に復帰し、そんなことなどすぐに忘れ今日まで働いた。
でも、さっきふと思いついた。
「そうか。あれは拳銃だ」
今日は定時退社日。明日は社長の誕生日。本物はどんな泣き声なんだろう。私はクマゼミに呼ばれるように田舎道を走らせる。
SF
公開:25/06/27 21:32
更新:25/06/28 17:42
更新:25/06/28 17:42
入院中の暇つぶしに始めました。
物語が好きです。
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