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人の子達から見て気の遠くなるような長い年月巡っておりますと、春夏秋冬のご遊戯も変化していくものでございます。

「…はて?全く見当がつかぬ」

大きなしゃぼん玉を前に冬の君が不機嫌そうに首を傾げる。しゃぼん玉にはどこかに佇むカーブミラーの風景が封じられている。

「私はいくつか心当たりがございますなぁ」
「私も♪」

お散歩好きな秋殿と春の君は自信がありそうだ。

「どれも同じではないかっ!!」

豪快に夏殿が笑う。

春夏秋冬が興じているのは【鏡合わせ】。しゃぼん玉の風景を手がかりにカーブミラーを街中から探し、鏡面まで導く遊戯だ。正しく導ければしゃぼん玉は割れ、より多く割ることのできた者が勝者。

朝焼けの空を合図に、君らはカーブミラーを求めて牛車へ乗り込み駆けていく。

勝敗による影響…でございますか?いえ、何も。こちらは、春夏秋冬がただ気まぐれに嗜まれる程度のご遊戯でございますゆえ。
ファンタジー
公開:25/06/26 00:00
更新:25/06/25 19:11
勝敗の行方は…? 今日のカーブミラーで ございました

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました!

※6月12日〜6月末まで、色々と鍛える為に毎日投稿にチャレンジ中で〜す(⁠◔⁠‿⁠◔⁠))
若干カーブミラーに取り憑かれた人みたいになっていますが、概ねその認識で間違いはない

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