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私の乗る小船は、時に激しい風雨にさらされ、嵐にもまれ、成す術なく櫂に添えた両手を下げることもあった。
しかし今は、比較的穏やかな航海をしている。
それはおそらく、出会う物事や人のすべてに感謝することを覚えたからかもしれない。
静かな昼下がり、そんなことを考えながら小船に横たわっていると、ふいに何物かに当たった感覚があり、大きく横に揺れた。
万が一にでも他者に怪我をさせてしまったら大変なことになる。
急いで飛び起きて状況を確認したら、そそくさと去ってゆく小船と見知らぬ人影をとらえた。
私は彼の背中を追いかけるように呼びかけた。
「今、ぶつかりませんでしたか?」
彼はにやにやしながら尊大な口調で答えた。
「暇そうだから、鼓舞してあげたんだよ」
どうやら故意に船体を衝突させたらしいことがわかった。
腹は立ったが、暖簾に腕押し、糠に釘。
夜は美味しいものを食べようと思いながら、うたた寝をはじめた。
しかし今は、比較的穏やかな航海をしている。
それはおそらく、出会う物事や人のすべてに感謝することを覚えたからかもしれない。
静かな昼下がり、そんなことを考えながら小船に横たわっていると、ふいに何物かに当たった感覚があり、大きく横に揺れた。
万が一にでも他者に怪我をさせてしまったら大変なことになる。
急いで飛び起きて状況を確認したら、そそくさと去ってゆく小船と見知らぬ人影をとらえた。
私は彼の背中を追いかけるように呼びかけた。
「今、ぶつかりませんでしたか?」
彼はにやにやしながら尊大な口調で答えた。
「暇そうだから、鼓舞してあげたんだよ」
どうやら故意に船体を衝突させたらしいことがわかった。
腹は立ったが、暖簾に腕押し、糠に釘。
夜は美味しいものを食べようと思いながら、うたた寝をはじめた。
その他
公開:25/06/23 07:52
更新:25/06/23 09:59
更新:25/06/23 09:59
☆やコメントありがとうございます✨
作品のイラストはibisPaintを使っています。
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