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どこまでも続く田園風景。
遮るもののない夏空からは容赦なく強い陽射しが降り注ぐ。

暑い、アツイ、あつい…
魔法瓶の中に冷たい麦茶はもうない、せめてほんの少しだけでも影の中に入れれば…

汗をダラダラ流して歩いていると、向こうからおそらく人がきた。おそらくというのは、その人がいい香りのする影に包まれていてわからないからだ。

「お辛いのでは?私が影をお作りしましょうか?」
「そんなことできるんですか!?是非!」

影の向こうに即答する。

「どんな影をご希望ですか?例えば私のこれは万緑の影でして」
「涼しければなんでも!」

かしこまりましたと言って、その人は何故かお城の噂を始めた。今噂話とかどうでもいいー!と思っていると、色濃い影が私を包みこみだす。

「噂をすれば影。お城の噂で城壁の影をご用意させて頂きました」

足元に伸びた堅牢な影からは、お城の庭園に咲き乱れる薔薇の香りがする。
その他
公開:25/06/22 21:00
更新:25/06/22 21:04
私も書いてみたよ〜 噂をすれば影 読みは【えいさくし】かな? 涼しい影の下でおやすみ

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました!

※6月12日〜6月末まで、色々と鍛える為に毎日投稿にチャレンジ中で〜す(⁠◔⁠‿⁠◔⁠))
若干カーブミラーに取り憑かれた人みたいになっていますが、概ねその認識で間違いはない

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