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空を見上げるたび、少しだけ呼吸が浅くなるのは、気のせいだと思いたい。
あの日を境に、空との相性が変わった。
昔はもっと、約束通りだった気がするけど。

小さな言葉のすれ違いが、季節をまたぐほどの静けさを連れてくるなんて誰が予想しただろう。
初めて私の本に刻まれた言葉は、すでに滲んで読めなくなってしまった。

あれから、分厚い雲がずっと空を独り占めしている。
それでも傘は持ち歩かない。


それは私が、いつかまた雲の隙間に光が差すと、どこかで思っているから。




私はあの日から、雨女。
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公開:25/06/21 08:15

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