住み良いあの世に

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私はPC操作が苦手だ、今夜も居残りで体が重くなった。休憩しようと立ち上がると隣の部屋のLED灯りが点いてカチャカチャ音も聞こえる。誰かまだ残っているのかなと行くと、デカイ男が大きい画面を見つめていた。
男はギョロッと私の方を見て、やっと来たな、前に座りなさいと手を動かすとイスが出てきた。座ると男は私の名前を呼んだ。
お前、犬の首輪を外して散歩していたな、丁度横にいた猫にその首輪を掛けただろう。小さな悪も積もれば大罪になるぞと目を向いた。
誰も居なかったのに、どうして知っているのだろう。顔を見て閻魔様に似ているなと思った時だ、お前のいるこの世には度々来るのだが、あの世には無いAIとか取り入れ日々発展している。あの世にも取り入れたんだが、やろうとすると並大抵ではない。
お前は幸せだなと言われ、この世があの世の人から褒められるとは、もう少し頑張ってみよう。
気がつけば画面が私を照らしていた。
ファンタジー
公開:25/06/20 11:23

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