落としましたよ

「おい！もう１０月だぞ！いつまで夏の暑さを続けるつもりだ！早く気温を下げるんだ！」
昭和先輩が令和に説教をしている。
令和は「はいはい。今すぐやりますよ」と不機嫌を隠そうともせず気温を下げる。
「気温落としましたよ」
不貞腐れた態度の令和を昭和先輩が怒鳴りつける。
「いくらなんでも急に下げ過ぎだ！いきなり冬の寒さにしてどうする！？夏と冬の間には秋を挟んで、ゆっくりと気温を下げていくよう何度も教えただろう！」
はぁ…とため息を吐く令和。ブチ切れる寸前の昭和先輩。
「おい、平成！令和の奴どうなっているんだ！お前がしっかり指導しないからだぞ！」
怒りの矛先が令和から私に向けられる。
私は令和と違い、ただひたすら先輩に謝った。
「とにかく！お前からも令和にきつく言っておくように！」
昭和先輩にそう言われ、渋々令和に声をかけると…
「チッ…！」
舌打ちされた。
その態度に私は平静でいられなくなった。