マックロワッサン

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僕はずっとオーブンの隅っこにいて、熱かったけど我慢したんだ。他のクロワッサンよりも年上だから仕方ないと思って。それなのに…。

「おい見ろよ。あそこのクロワッサン真っ黒焦げだぞ!」
「ほんとだ、私たちはこんなにおいしそうな茶色なのに、かわいそう」

心配してくれた子もいたが、いたずらっ子のクロワッサンたちは僕をからかった。
「マック〜ロワッサン!マック〜ロワッサン!」

言い返そうとはしなかったが、僕は惨めな気持ちになった。心まで焦げたかのようだった。

その後、パン職人らしき人が現れて僕を攫ったかと思うと、ドボン。白い海に突き落とされた。僕の心はさらに沈んでいく。お、溺れる、ゴボッ…。ん…?この海、甘いぞ?

すると僕は引き上げられた。僕を掴んでいたパン職人は、ホワイトチョコレートまみれの僕にこう言った。
「焦げさせちまってごめんよ!今日からお前はマッシロワッサンだ!」
ファンタジー
公開:25/06/15 00:27
更新:25/06/15 09:46

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