餃子の川

僕は今日、餃子の釣れる穴場スポットに父を連れてきた。
今回はエサにエビを選んだ。たくさん釣れたら今夜は海老餃子パーティーだ！
てか、今日は何が何でも、餃子を釣らなくてはならない。
父は川で餃子が釣れるなんて思っていない。だから餌にミミズを使っている。それで釣れた餃子なんて僕、絶対に食べないからね。
さっそく僕の竿に当たりが来た。
やった！７ｃｍの水餃子が釣れたぞ！
それを見て驚く父。驚くにはまだまだ早い。
今日は入れ食い状態だ！次々と餃子が釣れる。
それを見て、父も急いで餌をエビに変えた。
餌を変えた途端、父の竿にもヒットした！
父が釣り上げたのは６ｃｍの焼き餃子。焦げ目のついたいい餃子だ。
それを見て、ごくりと唾を飲み込む父。
「これ、そのまま食べて大丈夫かな？」
そんな父に僕は呆れる。
生魚と同じように、釣ったばかりの生餃子も火を通さないとお腹壊すよ。
それに、泥も吐かさなきゃ。