踊るカーブミラー

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深夜。
オレンジのフードを被り、頭を振り乱して踊るのは…カーブミラー。

ある日、カーブミラーは気づいた。自分の腰の辺りが錆び始め、艶のあった鏡面もくすみ映った空の輝きがないことに。
今まで彼は、配属されたこの道の安全を守ることだけに心血を注いできた。錆やくすみはそれを示す立派な勲章。しかし、一つの場所しか知らぬ自分とは違い、目の前を行き交う人々は日々色々な場所へ赴き様々なものを感じ取っている…眩しかった。
自分はここから離れられないが、せめて人通りの少ない時間に何か新しいことにチャレンジできないだろうか?そこで始めたのがダンスだった。

努力家な彼は毎日練習を欠かさず、今やプロ顔負けのダンス技術と表情管理を習得して集まってきた烏に披露している。体調も頗る良くなった!

棒切れをペンライト代わりに咥える烏たちの真ん中で踊るカーブミラー。錆も取れて艶を取り戻した鏡面には、白み始めた空が映る。
ファンタジー
公開:25/06/06 00:00
ファンクラブNo.221 ペンライトは好きな色振ってね! 私は緑(⁠◔⁠‿⁠◔⁠))♪

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました!

※6月12日〜6月末まで、色々と鍛える為に毎日投稿にチャレンジ中で〜す(⁠◔⁠‿⁠◔⁠))
若干カーブミラーに取り憑かれた人みたいになっていますが、概ねその認識で間違いはない

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