心霊写真便り

「夜分遅くにすみません」
今日も完徹浪人……最寄り駅のマツモトキヨシの買い占め。夏の夜風に乗って素肌が撫で上げられるー
「スマホ壊れちゃって、今何時ですか？」
バス停と車内で二度聞かれた。
「あれ？　さっきの……」
ワイヤレス・イヤホンが落ちた。
「墓地はどちらで」
「簡単です。」
お化けの裏山町道が二人の『恐怖心』を倍増させた。
「お盆でも無いのに、忘れ物でも？　命日？　案内しますね」
一人よりマシ、か。幽霊なんているのかな。。。
「ライト」
「有難う御座いました」
火の玉？　お経が鳴る。
『お母さん。死後の世界なんて普通だよ』
念写！　妖しい光！！！　マイケル・ジャクソンのスリラーみたい……。
『魂売りさ。逝ってみる？』
「あの、お名前だけでもっっ」
『生きている振りだ』
「帰りのタクシー代です。苦学生さん」
「そんな！　僕は別に」
『お兄ちゃん。勉強頑張ってね』

私の心霊体験です。