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僕はいつも一つの影と遊ぶ。手でいろんな形を作って、命を宿す。昨日作ったのは、蝶々だった気がする。

「何してるの?」
隣のクラスのカナちゃん。彼女は人気者だ。

「陰と手で生き物を作ってるんだ。」
「私もやってみたい!」
「いいよ。じゃあまずは、作りやすいカタツムリから。」

こうして影は二つに増えた。

次第にカナちゃんは周りの子達も誘い始めた。気付けば、影は集団を成していた。

影遊びはすぐに廃れたが、違うことで遊び始めた。

そんな心地良くも、少し寂しい最後と共に起床した。

嘲笑と朝食を摂取しながら、会社へ向かう。

向かう途中、暗影が色濃く出ていたので、カタツムリを作ってみた。

僕が幼少期に育てたカタツムリは健在だった。

「また、遊んでくれるんだね。」

そんな声がどこからか聞こえた。

幻聴か。と思いながら会社に向かう。

会社に向かう途中の1人の陰は、スキップをしていた。
公開:25/05/26 18:23

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